#えむけーろぐ

間違った事を書いていたらやさしく教えてください

近況

グロービスに入社して4週間が経った。故郷を離れてからは1ヶ月半経つらしい。ゴールデンウィークに入ったことだし、このあたりで近況でも書いておこうと思う。

仕事

所属は、Globis Digital Platformという部署だ。職種はITエンジニアで、グロービス・ラーニング・プラットフォームというものを作っている。技術的には、今までやってきたRailsでサーバサイドのタスクをやりつつ、TypeScriptとReactでフロントエンドも書く人をやっている。今のところ、すごく良い会社だと思うし、良いチームに所属できたと思っている。

特に所属を明かしたりあれこれ公開しちゃダメだと言われているわけでは無く、自己責任のもと自由に情報発信して良いと言われているものの、その判断の軸がまだ僕の中には無いので、今ここで多くは書かないでおく。試用期間の3ヶ月が終わったら別途入社エントリでも書こうと思っている。

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会社の近くの桜。東京の桜は北海道と比べて色が薄い気がする。

生活

自炊はまだ続いている。土曜日に1週間分のおかずを作り、ジップロックコンテナに入れて冷凍したものを毎日の夕食として食べている。揚げ物と生野菜は作り置きできないので、近所のコンビニで購入して作り置きのおかずと組み合わせて食べている。最近の夕食の様子はこんな感じ。

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朝は最初はシリアルにしていたが、シリアルだと昼前にお腹が空いてしまうということで、最近は冷凍ご飯とごはんですよと作りおきのちょっとしたおかず、たまに味噌汁を組み合わせることにしている。

会社のある麹町はランチの単価が高い気がするので、弁当を作って持ってくるようにしている。とはいえ、冷凍のご飯を突っ込んで、冷凍の弁当おかずシリーズを使っているだけなので、そんなに手間ではない。寝坊して弁当を作る時間すらも無い時は、会社の向かいにあるゆで太郎というそば屋のカレーを食べている。

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料理の際は、相変わらずつくおきというWebサイトにお世話になっている。また、野菜不足対策に関しては、先日はてブで流れてきたこの記事が大変参考になった。

goldhead.hatenablog.com

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まとめ

徐々に仕事にも生活にも慣れてきた。慣れない電車通勤や一人暮らしのストレスは相当のものだったようで、入社1〜2週間はどんよりとしていたけれど、今はとても元気だ。少しずつ物事を前向きに考える事ができるようになってきている。

7年間ずっと高専にしがみついていた僕から高専生という肩書を取ってしまったら、その後にはいったい何が残るんだろう、という不安があったけど、なんとかやっていけている。


Radical Face - Always Gold [Official Video]

23歳になった

今日で23歳になった。

上京してから3週間くらいが経っただろうか。新居での生活にやっと慣れてきたと思ったら、朝起きて通勤して、退勤後に帰宅して家事をしたらもうこんな時間、という驚きがある。早く自分の中での生活リズムを作って、新しい技術と触れたり好きなことをする時間を捻出していきたい。

Twitterのタイムラインを見ると母校の高専生達がワイワイしている。つい最近まで僕もここにいたのに、もうハッシュタグをつけて始業式を実況することもなければ、本科生に怯えながら休み時間をずらしてトイレに行く必要もないし、目撃情報を勝手にツイートされることもない。

僕はもう高専生では無いのだ。 


23 sai no natsuyasumi (2015 remaster)

引越しした

はじめに

試される大地HOKKAIDOから多様性の街TOKYOに引越した。入居から約2週間が経ち、いろいろ落ち着いてきた*1ところなのでここに記録していきたい。

新居は荻窪にあるアパートで、間取りは1K 8畳だ。最上階角部屋で、すべての部屋に窓があるのが良い。

部屋

部屋はこんな感じだ。8畳の正方形の部屋なので、家具が置きやすい。

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とりあえず机とベッド、テーブルを揃えた。手前にあるのは布団干しだ。洗濯物も干すことができる。

後輩に「中東の安宿みたい」と言われたベッドがこれ。何がどう中東なのか意味はよくわからなかったけど、今度中東に行く機会があったら確認してみようと思う。

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机まわりはとりあえずこんな感じにした。写真で見ると結構散らかって見える。助けてくれ。無印良品週間が今日(4月1日)までなので、収納系揃えるか。まぁ、2週間後くらいにインターネットの工事が来たらまたイチから配線など整える予定だからとりあえず今はこれで良いのだ。

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キッチン

自炊頑張ろうという気持ちなのでコンロ2口の物件にした。キッチンというスペース自体は広いのに、調理スペースやシンクが小さい気がするけど、東京だとこれでも大きい方らしい。帰りたい。

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調理スペースが全然無かったので、Amazonで調理台を買った。

やっぱり食品を扱うところだから清潔なもののほうが良いかなと思ってステンレスの調理台を買った。

まだ仕事が始まってないので自炊に関してはどうなるかわからないけど、今の所いろいろ作って食べている。まだこのルーチンがうまく回っているわけではないが、週2回ある燃えるゴミの前の日に3日、4日分をまとめて作り置きしておく、という方法でやっていきたい。

レシピはだいたい「つくおき」というWebサイトを参考にしている。

cookien.com

何を作るか迷った時は冷蔵庫の中身で検索してみたり、それでも迷う時は、つくおきの公式Twitterアカウントがあって、毎日レシピをツイートしてたりエゴサーチのツイートをRTしていたりするので、それを見て適当に決めている。

twitter.com

お弁当男子になるかどうか迷うけどどうしよう。就職先は、就業時間後にダラダラやる飲み会が無い代わりに、突然のランチ*2が生えてくる印象があり、そういう時にお弁当を持ってきていると悔しい思いをする気がする。これについては1ヶ月ほど様子見する予定だ。夏場にお弁当なんか持ってきても衛生面で心配だなぁという気もする。

 

周辺

徒歩圏内で日常の生活は完結すると思う。ちょっと大きな買い物をするのにも、吉祥寺に行けばすべてがある。

通勤は1本で行けるけど、勉強会行くとか、友達と遊びに行くとかなった時困るかもしれない。新宿に出てさえしまえばあとはなんとでもなるからまぁ良いのだけど。

通勤

小中学校は当然徒歩だし、高専は専用の高速通学バスか自家用車で通っていたので、はじめての電車通勤だ。

中央線と丸の内線どっちもいける。四ツ谷まで行って、5分くらい歩いたら会社に着く。近所にはオーマイパスタの本拠地僕のMac mini代の支払い先などがある。

今後

家具家電

とりあえず絶対必用なものは揃ったと思う。今めちゃくちゃ欲しいのは、食洗機、ロボット掃除機、ソファだ。初任給でどれか買おうと思うけど、何にしようかな。たぶん食洗機を買うと思う。一人暮らしサイズのやつなら調理台の上に置ける気がする。

なんだかんだでテレビほしいかもしれない。テレビいらないとか言ってたけど、友達呼んでゲームする時とか、ただ世間で起こっている事を受け身で知りたいときとか、なんだかんだ実家でもテレビを使っていた気がする。たぶんソファ買ったあとかな。

他にも細かいところでいろいろ必要なものが出てくるだろうから、適宜買い揃えていくことにする。

PC・インターネットまわり

リモートワークや趣味のゲーム実況のために、高品質なインターネット回線が必要だったので仲間内で評判の良いNURO光を導入することにした。ただでさえ遅いNURO光の工事もこの時期はさらに混み合っているらしく、結局インターネットを使えるようになるのは4月16日なようだ。2ヶ月くらい前に申し込んだのに。まぁ、仕方がないので待つしか無い。

PCまわりについては、ほぼ自宅の環境をそのまま持ってきたという感じ。Mac miniを常に動かしつつ、持ち歩きにはMacBook Proを利用している。ただ会社からMacBook Proを貸してもらえるので、私物のMacBook Proいらない気もする。車使えるならともかく、東京の街を15インチのラップトップを背負って歩きたくない。マインクラフトやJenkinsが動いているサーバは実家に置いてきた。親の金で動かすサーバはうまい。

東京に来て気づいたこと

あとは、北海道千歳市で生まれ育った自分が東京 杉並区に来て気づいたことを適当に書いていこう。

  • 市の指定ゴミ袋が無い。
  • 「ゴミステーション」という概念が無い。
  • 道が狭いくせにスピードは一丁前に出す。
  • 川が汚い。
  • 人と車との距離が近い。
  • バイクや原付きが多い。
  • お店や病院等、人が多くて混んでいると思ったらその人口に見合った数だけ選択肢があるのでそんなに混むわけでもない。
  • 「おささる」が通じない。
  • 3月でもちゃんと寒い。
  • Suicaに10円単位でチャージできる。(JR北海道は1000円単位なのでつらい)

まとめ

そんなわけで都民になった。住む場所も肩書も何もかも変わって、楽しかったりめんどくさかったりするけど、良い感じにやっていこうと思う。

2019年度もよろしくお願いします!!!

ほしいものリスト

就職先の上司に「ほしいものリストはよ」って言われたのでここに置いておきます。皆様からの暖かいご支援お待ちしております。

mktakuyaのほしい物リスト

*1:人に見せられるレベルになってきた

*2:任意参加

学生チームでアプリを企画・開発してコンテストに出場するまでの記録

はじめに

2018年4月から2019年2月末までの約1年間、苫小牧高専 ソフトウェアテクノロジー部の一員として学生チームでのソフトウェア開発プロジェクトを進めてきた。高専本科時代から趣味やバイトでの開発はやってきたが、いずれもメンターとなる上司の元での開発や、ひとり社内SE的な立場でのぼっち開発を経験したのみだった。

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記事には一切関係ない

一方、今回は開発もリーダーシップも同時にこなしていくようなチーム開発のプロジェクトであり、いろいろと学べる事があった。来年度以降の自分や仲間たち、インターネットのどこかの誰かさんのための引き継ぎ資料として、そしてなによりも自分の活動のまとめとして、ここに記録を残しておこうと思う。

なお、この記事は「僕らはこうしたよ」ということを記録するために書いたものである。それぞれのチームや環境に合うもっと良いやり方があるはずなので、ひとつの参考程度にしておいてほしい。

前提条件など

苫小牧高専 ソフトウェアテクノロジー部は、高専プロコンETロボコンに向けた活動を行う部活だ。部内は高専プロコン競技部門班、高専プロコン自由・課題部門班、そしてETロボコン班と大きく3つの部門に分かれている。僕はこのうち高専プロコン自由・課題班の責任者をさせてもらっていた。

高専プロコンの自由部門・課題部門の内容は、雑に言うと「ものづくりプレゼンコンテスト」だ。自由部門は完全自由なテーマで作品を作って良いし、課題部門は隔年で変わるテーマに沿った作品を作る。2018〜19年度のテーマは、「ICTを活用した地域活性化」だ。

今回僕たちが企画・開発したアプリは、「Emoji SANPO」というモバイルアプリケーションだ。コンセプトは、「直感で絵文字を選ぶとお出かけ先を提案してくれるアプリケーション」だった。

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Emoij SANPOアイコン

このアプリは、高専プロコンに向けて企画し、予選落ちしたのでU-22プロコンに向けて開発し、それも予選落ちしたので北海道学生アプリコンテストに向けて運用とプレゼンを行った結果受賞、という流れを辿った。一つのアプリを3つのコンテストに向けて企画したり開発したりプレゼンしたりしている*1ため話が複雑になっている気もする。

1年間の流れ

このアプリが辿った1年間の流れはこんな感じだ。

  • 2018年4月 チーム結成・アイデア出し
  • 2018年5月 予選資料(企画書)作り・高専プロコン応募
  • 2018年6月 高専プロコン 予選落ち
  • 2018年7月 U-22プロコンに向けて開発開始
  • 2018年9月 U-22プロコン応募
  • 2018年10月 U-22プロコン 予選落ち
  • 2019年1月 北海道学生アプリコンテスト 応募
  • 2019年2月 北海道学生アプリコンテスト 一次審査通過・プレゼン準備・最終審査会出場

チーム結成

自由・課題部門には、専攻科生2名・本科生7名の9名が在籍していた。(専攻科生は僕と助っ人で来てくれていたとっしー @toshiemon18 である。)

自由・課題部門の出場要件では1チーム2〜5名であることが求められていたので、この9人をTeam A、Bの2チームに分けた。チーム分けの際は、技術力・アイデア力(?)が均等になるようにとか、夜や放課後に作業しやすいように寮生と通生で分けるとか、いろいろ考慮した気がするけど忘れてしまった。

Team AとB、どちらが自由でどちらが課題というのは先に決めてしまわずに、その時出たアイデア次第でそれに合った部門で応募することにした。

アイデア出し

アイデア出しは合同で行った。アイデア出しの方法としてブレインストーミングとKJ法を採用した。ふせんにアイデアを書いていき、議論を膨らませていく。意見を出し切ったと思ったら、これまでに出た意見をグループ分けし、グループに名前をつけていく。

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アイデア出しの様子。あぐり王国北海道に10年以上住んでおきながら食に関する感想が「やき弁うまい」って……。

あとは、Google Docsに思ったことをひたすらみんなで書いていくという方法も試してみた。ふせんでやるよりこっちの方が盛り上がったかもしれない。

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アイデア出しの際は、ゴミみたいなアイデアを楽しみながら列挙していって、話をどんどん膨らませていって光るものを見つけるということに気をつけた。実際はアイデアが出ないと場の雰囲気が悪くなり、みんなの口数が少なくなる。あの雰囲気はなかなかつらいものだ。

最終的に、Team Aは課題部門で「Emoji SANPO」を、Team Bは自由部門で「つながるくん −普通の家電にIoTを⾜し算するシステム−」を提出することにした。作るものが決まったあとは、各チームに分かれての活動となった。

企画

ここからは、各チームでの活動となったので、僕の所属するTeam Aでの記録を書いていく。

作るものが決まったので、その詳細を決める企画の作業へと進んだ。ふんわりとどんなものを作るかはアイデア出しの段階に決めていたが、それがいったいどんなものなのか、メンバー間で異なるイメージををすり合わせる意味も含んでいる。

企画作業を行う際は、YAPC界隈で有名なゆーすけべーさんという方が書いた『Webサービスのつくり方――「新しい」を生み出すための33のエッセイ』という本を参考にした。

Webサービスのつくり方 ――「新しい」を生み出すための33のエッセイ Software Design plus

Webサービスのつくり方 ――「新しい」を生み出すための33のエッセイ Software Design plus

 

この本の"実装までに作る「企画」のすべて"という項目や、著者のブログ記事「実装までにする7つの企画作業」にも書いてあるとおり、哲学→アイデア→テーマ→コンセプト→名前→デザイン→内部設計という順番で企画を行った。

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また、アプリの名付けには本科時代の先輩であるたにったさんが昔書いた、「名前のつけかた(ハードウェア ソフトウェア デザインとか)」という記事を参考にした。

tanitta.hatenablog.com

高専プロコン予選資料作成・応募

企画作業でアイデアの詳細を詰めていったあとは、高専プロコンの予選資料作りへと進んでいった。予選資料は、まぁよくあるパワポ企画書といえばわかりやすいだろうか。壇上に立ってプレゼンするタイプのスライドではなく、会議室で配布して読ませる感じのやつ。

いきなりスライドを作り始めるのではなく、まずGoogle Docsを使ってアウトラインとざっくりの内容を書いていった。

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スライドの作成には、Keynoteの共同制作機能を利用した。Google Docsにある下書きをとりあえずスライドに配置し、その後デザインの調整を行った。

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このスライドをPDFとして出力し、予選資料の応募フォームから提出した。予選には落ちた。

開発

事前に「高専プロコンで予選落ちしたら、同じアイデアをU-22プロコンに出そうね」 と話していたので、このまま開発を開始した。もともとメンバーは5人いたのだが、高専プロコン予選落ちの段階で他の3人が夏休みの海外研修や他の部活に力を入れたいとの理由で抜けてしまったため、僕と後輩のことみんとの2人での開発となった。

サーバサイドはRails、クライアントサイドはSwiftで書いた。インフラ周りはHerokuに頼ることにした。タスク管理にはGitHub Projectsを使い、rails newから初期設定、認証まわりのいろいろを僕がやったあとは、Issueに要求事項を書いてアサインし、Pull Requestを出すという作業を分担してこなしていく感じであった。ほぼ毎日リモートで作業しつつ、週2で状況のすり合わせ会をオフラインで行った。

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Issue

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Pull Request

開発期間は、7月頭から9月頭までの2ヶ月位だろうか。途中で夏休みを挟んで進捗をブーストすることが出来た一方で、間に挟んだテスト期間での進捗停止がつらかった部分もあった。その他、週次のKPT振り返り会とか日報(今日の作業、困ったこと、次回の予定を書く)とかやってたけどあんまりうまくまわらなかった気がする。

U-22プロコン応募

結構ギリギリだったけど、アプリが完成したので応募資料を書いて応募した。U-22プロコンでは完成品とソースコードの他に動作の動画を求められたので、iMovieで適当に動画を作って提出した。参考までに、提出動画を貼っておく。

www.youtube.com

U-22プロコンの予選も落ちてしまった。一次審査通過作品を見た感じゲーム系が多かったので、おもしろアプリ系はお呼びじゃなかったのかなぁという感じがある。その一方で、ユーティリティ系のアプリが経済産業大臣賞を受賞しているので、単純にコンセプトやデザインが優れていなかったのかもなぁという気もしている。

北海道学生アプリコンテスト

高専プロコン、U-22プロコンと予選落ちしてきたEmoji SANPOの供養先として選ばれたのが、昨年も出場した北海道学生アプリコンテストだ。高専プロコン Team Bの人たちや、コンテスト未経験の後輩たちも含めた別のチームを作って全4作品を提出したが、予選通過したのはこのEmoji SANPOだけだった。

当日の様子などはだいたい以下のブログに書いたので、そちらを読んでほしい。

blog.m6a.jp

スライドの作り方は、高専プロコンの予選資料を作ったときと大体同じ。アウトラインをGoogle Docsにまとめ、文章を真っ白Keynoteに貼っていき、デザインを当てつつ文章を整えていく。完成したスライドはSpeaker Deckに置いてある。

speakerdeck.com

まとめ

そんなわけで、何だかんだで無事に賞も取れたEmoji SANPOの開発は終了した。

もっとこうすべきだったとかはいろいろあるけれど、とりあえず僕らはこんな感じでやりました、という記録だ。来年度以降僕や一緒に活動した仲間たち、インターネットのどこかの誰かがこういう活動をする時の参考になれば良いなと思っている。

改めて、一緒に活動してくれた皆さんありがとうございました。

*1:各コンテストの応募要件(未発表であること、他のコンテストで受賞していないこと等)は満たしている。

苫小牧高専 専攻科を修了した

苫小牧工業高等専門学校 電子・生産システム工学専攻を修了した。2017年入学の第15期生として、同じ情報工学科出身の仲間2人と共にストレートで修了することが出来た。

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この2年間、いろいろあったけどとても楽しく充実した高専生活を過ごすことが出来た。専攻科では、主にソフトウェアテクノロジー部(以下、ソフテク)での後輩の教育やその引き継ぎ、各種コンテストに向けた活動に力を入れていた。そして、「研究嫌だ嫌だ」と文句を言いつつも、なんだかんだ人並みには研究もやっていたんじゃないかと思う。

本科4年の頃、「学内にプログラミング仲間を増やしたい!」という気持ちで始めた教育も、当初はあまりうまくいかなくて恨みを買ったりしたけれど、2年目以降はこなれてきてうまく回るようになった。今はもう後輩達に引き継いで、彼らもまた自分たちのやり方でうまい事やってくれている。本科卒業直前くらいに顧問に「専攻科では後輩を育てる事だけでなく、後輩を育てられるような後輩を育てる事もお願いね。」と言われたのだけど、その言葉の通りに出来たんじゃないかと思っている。この先は、新しい世代の人達でつくっていってほしい。

先日の記事の最後の方でも書いたけど、高専プロコンや北海道学生アプリコンテストなど、学外のコンテストに出るようになったのは専攻科に入ってからだ。ひとつの理由として、「せっかくプログラミング仲間が出来つつあるのだから、一緒にコンテスト出たい!」というのがあるが、それ以上に大きいのが「駄サイクル」という言葉との出会いである。駄サイクルは、それ町で有名な石黒正数さんが書いた『ネムルバカ』という漫画内で登場したセリフだ。要するに、「内輪で満足して客観的な評価が下される場から逃げてるとダメだよ。」ということだ。このセリフに出会ったのは本科5年生くらいの時で、当時は結構ギクッとした。この経験が、コンテストに出て客観的な評価を受け、良くも悪くも身の程を知ろうとした理由だ。

駄サイクル (ださいくる)とは【ピクシブ百科事典】

こんな感じでソフテクでの活動についていろいろと書いたけど、全て僕1人では出来なかったことだ。場を与えてくれた学校や部、一緒に活動してくれた後輩達、僕がこんなに楽しく活動をすることが出来たのはみなさんのおかげです。ありがとうございました。この流れをぜひ今後も続けていって、良いところはさらに良く、ビミョーなところは良い感じにやっていってほしい。

 

先生方にもとてもお世話になった。特に、専攻科の指導教員(研究室のボス)のshigyo先生には、研究での指導だけでなく、前述したソフテクでの活動に関するアドバイスや引率系タスク、その他人生に関するいろいろな相談事でとてもとてもお世話になった。先生は、僕という人間をめちゃくちゃうまく導いてくれたと思う。マイクロマネジメント過ぎず、かといって放置プレイしすぎず、ちょうど良い具合のマネジメント・指導をしてくれた。そして、指導教員としてだけでなく、一番身近な高専出身の大人としても、とても大きな大きな存在であった。shigyo先生は、何らかの用事で苫小牧に行くことがあったら絶対に飲みに行きたいし、というか先生が東京に来ることの方が多いと思う。今後もお世話になっていきたい。

 

7年通った苫小牧高専ともこれでお別れだけど、今後も先生方や同期、後輩達とTwitterで絡んだり、北海道に帰省したら学校に遊びにいったりして関わりを持ち続けていたいと思う。このつながりは一生モノだ。大切にしていきたい。

その一方で、あまり高専OBという肩書に執着しすぎないようにしたいなぁとも思っている。少し前に高専Twitter界隈で老害系高専OBが話題になっていたけれど、僕はアレを「明日は我が身だなぁ。」と思いながら見ていた。高専への思いと、それが仇となってかえって現役生に迷惑をかけてしまうという事実。このバランス感、実は結構難しいのでは無いかと思う。正直ちょっとこわい。まぁたぶん、この解決方法は、「高専OBという肩書」以外の心の拠り所を見つけることにありそうだ。

僕自身、他高専を含むたくさんの高専OB達に囲まれて成長してきた。その人達との出会いが無かったら今の僕はいない。ある先輩、僕をRubyやWebの世界と出会わせてくれた大先輩は、恩送りという言葉を教えてくれた。「誰かから受けた恩を、直接その人に返すのではなく、別の人に送ること」をいうそうだ。この恩送りの気持ちを忘れずに、かつあまり高専OBという肩書に執着しすぎることもなく、うまいことバランスを取ってやっていきたいと思う。

 

よく「専攻科はクソ」と言われる。僕が本科生の頃の専攻科生もそういってたし、他高専ではそのクソさのあまり退学してしまう人達だっていた。専攻科生だしあんまり目立たずに隠居してよう、みたいな考えの人もいる。僕がこの2年間を楽しめたのは、そういった気持ちを出来るだけ排除し、専攻科生活を楽しもう、何かおもしろい事をやろうという気概で2年間を過ごしていたからだと思う。専攻科生だって高専生活を楽しんで良いはずだ。まぁ本科生の仕事をまるまる奪っちゃうとか、そういうのは良くないと思うけど。来年度以降専攻科に入学する人達、そして春から2年生になる人達は、どうか卑屈にならず、研究や部活その他学内外でのいろいろなど、打ち込む事を見つけて自分の専攻科生活を楽しんでいってほしいなと思う。

 

そんなわけで、長かった高専生活もこれで終了だ。7年ってマジか。小学校より長いじゃんヤバ。4月からは麹町の経営大学院でプログラマをやっていきます。何やるかはわからないけど、そろそろRuby / Rails以外の武器がほしいなぁと思っています。住む場所は荻窪あたり。仲良くしてね。

北海道学生アプリコンテストで企業賞を受賞した

はじめに

ソフトウェアテクノロジー部の活動で「Emoji SANPO」というアプリを開発し、北海道学生アプリコンテスト2019というコンテストに出場した。その結果、企業賞「INDETAIL賞」を受賞することが出来たのでここに記録しておく。

hmcc.jp

北海道学生アプリコンテスト2019

北海道学生アプリコンテストは、北海道モバイルコンテンツ・ビジネス協議会(HMCC)が開催する、モバイルアプリのコンテストだ。今回で7回目と、それなりに歴史のあるコンテストらしい。我々も昨年出場し、今回とはまた別の企業賞「ハ・ン・ド」賞を頂いた。

www.tomakomai-ct.ac.jp

去年は部で1つのアプリを開発して提出したが、今回はさらに4つのチームに分かれてそれぞれが作品を企画・開発・提出した。他の3つは残念ながら落選してしまったものの、僕らの開発したアプリ「Emoji SANPO」は一次審査を通過することが出来た。一次審査通過チームは最終審査会に行き、プレゼンをすることになる。

というわけで、2019年2月22日(金)に札幌まで行ってプレゼン発表をしてきた。

Emoji SANPO

今回作ったのは、Emoji SANPOというアプリだ。部活の後輩のことみんと企画し、開発した。

コンセプトは、「直感で絵文字を選ぶとお出かけ先を提案してくれるアプリケーション」である。ユーザが今の気分に合った絵文字をいくつか選ぶと、その気分に合った周りのおすすめスポットを提案してくれるというアプリで、言葉の壁を超えた直感での検索をすることが出来るという点がウリだ。

アイコンはこんな感じ。

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Emoji SANPOアイコン

サーバサイドはいつも通りRailsで、クライアントはSwiftでiOSネイティブアプリという構成だ。デプロイ先にはHerokuを利用した。場所データの収集やアプリ内での地図表示にはGoogle Maps Platformを利用している。

このアプリの一番のキモである場所情報と絵文字の紐づけは、後のスライドで登場するユーザからの絵文字レビューを元に行うが、アプリ立ち上げ時には当然そのデータが無い。そのため、Google Places APIから集めたレビュー文を感情分析し、それを絵文字と場所との紐付けのための初期データとした。感情分析には、MITが開発したDeepMoji*1を利用した。これは、テキストの感情を分析してその結果を絵文字で表現してくれるというライブラリだ。

技術的にそんなすごい事をしているわけでは無いが、アイデアの奇抜さで戦っていくという戦法のアプリだ。

プレゼン

当日のプレゼンは発表7分+質疑応答3分という感じだった。

speakerdeck.com

デモの代わりに、応募書類に書いておいたPVも貼り付けておく。当日のデモも概ねこんな流れで行った。(音量注意)


Emoji SANPO

プレゼン中の様子はこんな感じ。

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結構緊張したけど、早口になりすぎず、発表時間を過ぎることもなくちょうどよい感じで発表をすることが出来た。

受賞・講評

審査の結果、企業賞「INDETAIL賞」を受賞することが出来た。 札幌のIT企業である株式会社INDETAIL*2さんの賞で、記念のトロフィーと副賞でAmazonギフト券3万円分も頂いた。ありがとうございました。

受賞時の審査員からの講評や、懇親会でアドバイス頂いたことはだいたいこんな感じだった。

  • 場所の検索ではなく、絵文字版のGoogleって感じにするとどうか。そういうブラウザを作ってやるとかどうだろうか。はてなブックマークの絵文字版?
  • 結局これはハッシュタグの代わりに絵文字タグを使っているということなので、絵文字に軽いタグ的な文章をつけてやるとどうか。
  • 文章では表現しきれないふわふわ感をどう絵文字で表現してもらうか、周りの人達にインタビューして見ると良いと思う。
  • 笑ってる絵文字だけでも何種類もあるけど、それぞれの微妙な違いはどうするの?
  • などなど。

今回のアプリは懇親会でも審査員・学生から評判が良く、特に「既存の検索とはまた違った、絵文字での検索」という点に注目してもらうことが出来た。基調講演をしに来た方には「とにかくすごいアイデア」と言っていただいたり、司会の方からも「こういうのあったら使ってみたいと思う!」とコメントを頂いたので、受賞と同じくらい嬉しかった。2倍の嬉しさである。

雑感

実はこのアプリ、高専プロコンの課題部門に出して予選落ちしている。その後U-22プロコンに出して予選落ちし、そして今回のアプリコンテストでやっと受賞を果たした。場所が変われば評価も変わるもんだな、と改めて思った。

高専プロコン 課題部門のテーマは、「ICT を活用した地域活性化」だった。「普段の検索とはまた違った検索方法で場所を探すことで、普段行かないようなお店に足を運ぶようになり、それが地域活性化につながるよ!」という謳い文句で提出したのだが、「着眼点はおもしろいけど、どう地域活性化に結びつけるのかがイマイチ見えてこない」というコメントと共に落選通知が来た。その後U-22プロコンに応募するも、特にコメントなど無く落選。

そして、Emoji SANPOの供養先として選ばれたのが、今回の学生アプリコンテストだ。アプリが完成したのは数ヶ月も前の話なので、プレゼン準備をする頃には、自分たちのアプリを俯瞰して、客観的な目で見る事ができた。そこで、コンテストの講評でも言われたような話ではあるが、「これは絵文字で場所を検索できるアプリに価値があるのではなく、絵文字でいろんなコンテンツを検索できる検索エンジンを作ったということに価値があるのだ」ということに気づいてしまったのであった。アプリそのものを作り直すにはちょっと時間が足りないので、「Emoji SANPOというアプリを作りました!」というプレゼンから、「我々は絵文字検索という新しい検索ソリューションを発明した!その利用例の一つがEmoji SANPOだ!」という方向に舵を切った。結果、それなりにうまくいったようで本当に良かった。

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緊張するといつも早口になるのでプレゼン用PCに貼っておいた

絵文字によるタグ付けと検索という点にフォーカスをすれば、また違ったアイデアが湧いてくる。はてなブックマークの絵文字版的な使い方をしてもらえば、ユーザがあるコンテンツに対してどんな感情を向けているかのデータが我々の元に集まる。データをたくさん持ってるヤツが強いというのは、みんなの大好きなGAFAが示してくれたとおりなので、そこから収益を生み出す手がかりも出てくるはずだ。また、その集まったデータを元に、「今は泣いてる絵文字の気分なら、こんな泣ける映画はどう?」とか、「そんなにハートの絵文字な気分なら恋愛ソングでもどうぞ」といった具合に、既存の視聴履歴ベースとはまた一味違ったコンテンツのレコメンデーションを行うことも出来るだろう。まぁ、素人の僕が今適当に考えたみたいに全てがうまくはいかないかもしれないけれど、ナシでは無いと思う。

おわりに

長くなっちゃったけど、プロコン予選落ち→U-22プロコン予選落ち→アプリコンテスト提出という過程を踏む中で、一旦立ち止まって「自分たちは一体何を作っているのか。自分たちのアプリが提供する価値は何か。」を考える機会を作ればよかったな、と思った。アプリを作ってる間は目の前の開発に必死で、無理やり地域活性化にこじつけることしか見えてなかった。ここが反省点なのかなぁと思う。

とはいえ賞ももらえたし、懇親会でたくさん話しかけてもらえるくらいには良いアプリを作って発表できたと思うし、アプリ開発の経験も積めたしで、本当に良いアプリコンテストであった。学生(高専生)という肩書で開発系のコンテストに参加するのはおそらくこれが最後だと思うけど、今後も懲りずにハッカソン等で実力を試していきたいなと思っている。

自分がこういうコンテストの類に出るようになったのは、専攻科に入学してからだ。この2年間、一緒についてきてくれたソフトウェアテクノロジー部の後輩たち、そして発表指導や引率、運営のアドバイス等をしてくれたshigyo先生には本当にお世話になりました。めちゃくちゃ楽しい2年間でした。ありがとうございました。

来年度以降もやっていきましょう。

専攻科のもろもろ終了

先程、学位授与機構への提出物や専攻科長への提出物もろもろを出し終えて、専攻科でやるべきタスクが終了した。

1年前期から2年前期までの単位は既に取っているし、2年後期の授業(2つしかない)も連絡ないけど連絡ないってことは大丈夫なんだろう。研究のデータも、全部先生や後輩に共有しているGoogle Driveに入っている。一応ディレクトリに分けてあるけど、ぐちゃくちゃになっている可能性もあるので整理しておく方が良いかもしれない。まぁ研究に関しては、先生や後輩とTwitterで繋がっているし、必要なものはすべてGoogle Driveにあるので、都度処理していけばよいだろう。あとは、卒業式に出るだけだ。

本科の時は、函館の学会に行く特急電車の中で卒業を知らされた気がする。情報工学科の伝統として、本科卒業が確定したら某教員のTwitterアカウントにフォローされるという儀式がある。その某教員からのフォロー通知が僕らにとっての卒業の報せだったのだ。あの時ほど必死にTwitterアプリの通知欄に張り付いた日は無いだろう。

それに比べて専攻科は、なんだか呆気なかった気がする。単なるアリバイ作り以上の意味を持たない研究時間を書き記したExcelワークシートを印刷し、専攻科担当教員のもとへ持っていく。学位授与機構のWebサイトにアクセスし、成果の要旨とやらを出す。一通り終わって、さて次の作業は……あれ、もう終わりか。という感じ。

専攻科卒業決まったら「高専で過ごした7年間のまとめ」みたいな記事書こうと思っていたのだけど、今はあんまり書く気になれない。たぶん卒業式に出たら何らかの感情が高ぶって書けるようになると思うので、それまではあんまり成果の出ていない内定者インターンの方を頑張りたいと思う。