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苫小牧高専 専攻科を修了した

苫小牧工業高等専門学校 電子・生産システム工学専攻を修了した。2017年入学の第15期生として、同じ情報工学科出身の仲間2人と共にストレートで修了することが出来た。

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この2年間、いろいろあったけどとても楽しく充実した高専生活を過ごすことが出来た。専攻科では、主にソフトウェアテクノロジー部(以下、ソフテク)での後輩の教育やその引き継ぎ、各種コンテストに向けた活動に力を入れていた。そして、「研究嫌だ嫌だ」と文句を言いつつも、なんだかんだ人並みには研究もやっていたんじゃないかと思う。

本科4年の頃、「学内にプログラミング仲間を増やしたい!」という気持ちで始めた教育も、当初はあまりうまくいかなくて恨みを買ったりしたけれど、2年目以降はこなれてきてうまく回るようになった。今はもう後輩達に引き継いで、彼らもまた自分たちのやり方でうまい事やってくれている。本科卒業直前くらいに顧問に「専攻科では後輩を育てる事だけでなく、後輩を育てられるような後輩を育てる事もお願いね。」と言われたのだけど、その言葉の通りに出来たんじゃないかと思っている。この先は、新しい世代の人達でつくっていってほしい。

先日の記事の最後の方でも書いたけど、高専プロコンや北海道学生アプリコンテストなど、学外のコンテストに出るようになったのは専攻科に入ってからだ。ひとつの理由として、「せっかくプログラミング仲間が出来つつあるのだから、一緒にコンテスト出たい!」というのがあるが、それ以上に大きいのが「駄サイクル」という言葉との出会いである。駄サイクルは、それ町で有名な石黒正数さんが書いた『ネムルバカ』という漫画内で登場したセリフだ。要するに、「内輪で満足して客観的な評価が下される場から逃げてるとダメだよ。」ということだ。このセリフに出会ったのは本科5年生くらいの時で、当時は結構ギクッとした。この経験が、コンテストに出て客観的な評価を受け、良くも悪くも身の程を知ろうとした理由だ。

駄サイクル (ださいくる)とは【ピクシブ百科事典】

こんな感じでソフテクでの活動についていろいろと書いたけど、全て僕1人では出来なかったことだ。場を与えてくれた学校や部、一緒に活動してくれた後輩達、僕がこんなに楽しく活動をすることが出来たのはみなさんのおかげです。ありがとうございました。この流れをぜひ今後も続けていって、良いところはさらに良く、ビミョーなところは良い感じにやっていってほしい。

 

先生方にもとてもお世話になった。特に、専攻科の指導教員(研究室のボス)のshigyo先生には、研究での指導だけでなく、前述したソフテクでの活動に関するアドバイスや引率系タスク、その他人生に関するいろいろな相談事でとてもとてもお世話になった。先生は、僕という人間をめちゃくちゃうまく導いてくれたと思う。マイクロマネジメント過ぎず、かといって放置プレイしすぎず、ちょうど良い具合のマネジメント・指導をしてくれた。そして、指導教員としてだけでなく、一番身近な高専出身の大人としても、とても大きな大きな存在であった。shigyo先生は、何らかの用事で苫小牧に行くことがあったら絶対に飲みに行きたいし、というか先生が東京に来ることの方が多いと思う。今後もお世話になっていきたい。

 

7年通った苫小牧高専ともこれでお別れだけど、今後も先生方や同期、後輩達とTwitterで絡んだり、北海道に帰省したら学校に遊びにいったりして関わりを持ち続けていたいと思う。このつながりは一生モノだ。大切にしていきたい。

その一方で、あまり高専OBという肩書に執着しすぎないようにしたいなぁとも思っている。少し前に高専Twitter界隈で老害系高専OBが話題になっていたけれど、僕はアレを「明日は我が身だなぁ。」と思いながら見ていた。高専への思いと、それが仇となってかえって現役生に迷惑をかけてしまうという事実。このバランス感、実は結構難しいのでは無いかと思う。正直ちょっとこわい。まぁたぶん、この解決方法は、「高専OBという肩書」以外の心の拠り所を見つけることにありそうだ。

僕自身、他高専を含むたくさんの高専OB達に囲まれて成長してきた。その人達との出会いが無かったら今の僕はいない。ある先輩、僕をRubyやWebの世界と出会わせてくれた大先輩は、恩送りという言葉を教えてくれた。「誰かから受けた恩を、直接その人に返すのではなく、別の人に送ること」をいうそうだ。この恩送りの気持ちを忘れずに、かつあまり高専OBという肩書に執着しすぎることもなく、うまいことバランスを取ってやっていきたいと思う。

 

よく「専攻科はクソ」と言われる。僕が本科生の頃の専攻科生もそういってたし、他高専ではそのクソさのあまり退学してしまう人達だっていた。専攻科生だしあんまり目立たずに隠居してよう、みたいな考えの人もいる。僕がこの2年間を楽しめたのは、そういった気持ちを出来るだけ排除し、専攻科生活を楽しもう、何かおもしろい事をやろうという気概で2年間を過ごしていたからだと思う。専攻科生だって高専生活を楽しんで良いはずだ。まぁ本科生の仕事をまるまる奪っちゃうとか、そういうのは良くないと思うけど。来年度以降専攻科に入学する人達、そして春から2年生になる人達は、どうか卑屈にならず、研究や部活その他学内外でのいろいろなど、打ち込む事を見つけて自分の専攻科生活を楽しんでいってほしいなと思う。

 

そんなわけで、長かった高専生活もこれで終了だ。7年ってマジか。小学校より長いじゃんヤバ。4月からは麹町の経営大学院でプログラマをやっていきます。何やるかはわからないけど、そろそろRuby / Rails以外の武器がほしいなぁと思っています。住む場所は荻窪あたり。仲良くしてね。