#えむけーろぐ

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開発者にとって良いパートナーとは

社内Slackでいろいろアウトプットしてたり、Podcastで喋り倒してしまって満足して、あまりブログを書かなくなってしまったが、久々にぼんやりと考えることがあったので記事を書いておきたい。

最近はBizサイド出身のPdMと一緒にお仕事させてもらっている。その方の(たぶん)上司にあたるPdMはエンジニア出身で、ある程度我々開発チームの言うことをエスパーしてくれている気がするのだけど、彼はそういうわけにもいかないので共通の言語を使って話す必要がある。これがなかなか難しく、そして楽しい。我々的にこれは無茶だろう、というようなこともなぜ無茶なのかを誠実に説明し、かつ技術面・工数面で現実的な代替案を提案し一緒に考え、なるたけ良い判断をしていただくための材料を提供する。このあたりのコミュニケーションスキルについては前職でかなり鍛えられたので得意だな、向いてるなと思う。一方で、toCでかつサーバからクライアントまで一人で担当しエイヤと出来た前職に比べ、toBでチケット切ってチームで分業して共有してとやらなきゃいけない今の職場は、これまでエイヤで済ませていた部分も言語化しなければならず、そのあたりのスキルの低さを日々感じている。

さてここ1ヶ月半くらいは、その彼と一緒に中規模の開発案件を進めており、僕は開発側のリードとして仕様策定からタスク分割、プロジェクト管理そしてもちろん実装などの面で伴走させてもらった。案件の性質上、開発チームでガッと機能作ってリリースではなく、機能開発と並行してBizサイドの皆様にデータ入力用のスプレッドシート(数千行クラス)を埋めてもらい、そのシートをCSVに落として本番DBにデータを流し込むという工程も必要だった。

もちろん機能開発やリリース周知のスケジュールを引くのと共に、このスケジュールでやるならいつまでにシートを埋めてもらわないとね、という話はしていたのだけど、開発チームの見立てとしては「まぁこういうのはだいたい締め切りまでに埋めてくれないよね」で、正直僕もそういう認識でいた。だいたいのBizサイドの方達は日常業務で忙殺されており、こういった片手間でやる系のタスクは後回しにされがちなのだ。(うちの会社がどうこう、ではなく一般論として)

でどうだったかと言うと、予想に反して(というと失礼な話だが)無事締め切りまでにすべてのデータが揃ったのである。もともとPdMが各チームの朝会を巡回して周知をして頂いたり、シートの埋まり具合を見ながらSlackで催促して頂く、という約束にはなっていて、こちらとしては開発業務に集中できてありがたいなぁと思っていたのだが、なんと締め切り直前には担当者に電話してお願いをしていたというのだ。Slack callやらではなく、090とか080とかの電話で、である。曰く、Bizサイドの人は結構電話でお願いするほうが動いてくれる、らしい。

これにはかなり驚いてしまった。「僕が同じ立場だったらそういう手段取れるだろうか?」と思った。思いつきすらしなかっただろう。おそらく、エンジニア出身の人でそういう手段を取れる人はかなり少数派だろうと思う。もちろんとても泥臭いやり方だし、そういうことさせないようなフローをこちらから提案できればもっと良かったのだが、一方でその手段を手札として持っていて、必要となればすぐに行使することが出来る、そんな人がプロダクト開発の現場に来てくれたというのは、とてもポジティブなことだと思う。

開発者にとって良いパートナーとは、というのをぼんやりと考えるのだけど、そのひとつの答えが掴めたようなそんな気がした出来事だった。

PdMにとって良いパートナーとは、どんな開発者だろうか?